読んでから聴け!ジャズ100名盤 (朝日新書 85) (朝日新書 85)



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妥当な名盤を選曲

 最近の新書に多い仕掛けだが、これもまた、なかなか「挑発的」なタイトル。88人の100枚のいわゆる「歴史的名盤」を紹介している、極めてストレートな名盤紹介本だ。
 読んで音楽が沸いてくるような名文が並んでいるわけではないので、この文章から未知の音楽を想像することは不可能に近いが、広く浅くかじりかけ状態の私にとっては、ここに上げられているアルバムの中の各一曲くらいは聴いたことがある、という作品が多い。
 「読んでから聴け!」とは言っても、著者のスタンスは「ジャズという音楽は無い、ただ名演奏があり、それがジャズというカテゴリーの中にあるのだ」…つまり、聴いてみなければ分からない。名盤をたくさん聴いて、自分にとっての出会いが訪れるのを待とうということ。
 そんなわけで、ここに上げられたアルバムの3?4分の1くらいは実際に買って聴いてみたいと思った。
 「そう来たか!」というような「マニアックな名盤」を取り上げるようなマネはしていないので買って外れることが少なそうなのが入門書として良いところだと思う。
”ジャズ”??

今年2007年はジャズ録音90周年の記念すべき年であった。その節目の年にまたゾロ”3分の2ジャズ”名盤100撰である。これも「偽」の一年の産物だろうか。私は中山氏のファンであるが、ルイ・アームストロングやベニー・グッドマンやビリー・ホリデイらのアルバムを無視した”ジャズ100撰”なるものは絶対認めない。「ジャズ」の名を冠するからには、その書のページ数の3分の1は1940年以前の録音を含んだアルバムで占められるべきだと考えるからだ。本書に掲げられた個々のアルバムについては異論はない。しかし、「ジャズ」入門書を謳うなら、戦前の録音を無視するべきではない。



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