住宅ローン証券化のすべて―ローン市場と資本市場の融合



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実務者の必要知識水準充足のためにも最適

アマゾンで証券化をキーワードとして和書検索すると多数の書籍がヒットするが、住宅ローンというキーワードを追加するとヒットするのは数冊のみである。その中でも日本における住宅ローン証券化の最新動向を紹介する一般書としては本書がほぼ唯一のものと思われる。本書は住宅金融公庫(現独立行政法人住宅金融支援機構)が2001年に発行を開始した住宅ローン担保証券(MBS)を主たる対象として証券化スキーム、内包するリスク、プライシング等について解説しているが、より広範な視野から日本における住宅ローン市場と証券化の歴史、また欧米における住宅ローン証券化のあり方等についても詳述している。特に米国の連邦政府機関(ジニーメイ)、政府関係機関(ファニーメイ、フレディーマック)によるモーゲージ担保証券については、機関毎に詳細な説明が加えられており、米国の住宅ローン担保証券市場を理解する上でも極めて有用な一冊に仕上がっている。住宅金融支援機構ではなく住宅金融公庫の証券化業務として解説がなされている点は本書の執筆時点から考えるとやむを得ないところであろう。米国住宅市場の動向は米国の景気動向を見極める上で重要なポイントとなっているが、とりわけ最近はサブプライムローン問題が金融市場における不安材料として顕在化してきている。日本の住宅ローン証券化(市場化)の行く先を示す先駆者かつお手本となっているのは紛れもなく米国のモーゲージ市場であるが、現在のサブプライムローン問題について大方の予想どおり米国景気や金融市場に与える影響が限定的なものに留まるのか、もしくは事前予測不可能な経済的ショックをもたらすものであるのかによって、日本が目指すべき方向も多分に影響を受けるのではないだろうか。



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